【親子で挑戦】歯並びを良くする「あいうべ体操」のすすめ

こんにちは!流山市平和台にある小川歯科医院院長の小川です!

今日は、お子さんの歯並びと深く関わる「あいうべ体操」についてお話しします。

テレビや雑誌で名前を聞いたことがある方も多いかもしれませんね。

道具もお金もいらず、親子で1日数分あれば取り組める、とても手軽なお口の体操です。

「うちの子、いつも口がポカンと開いている」「歯並びが心配だけど、今できることはないかな」——そんなふうに感じている保護者の方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

「あいうべ体操」ってどんな体操?

まずは、あいうべ体操がどんなものなのかを知っておきましょう。

名前のとおり、とてもシンプルな動作の組み合わせです。

名前のとおり「あ・い・う・べ」と動かすだけ

あいうべ体操は、福岡のみらいクリニック・今井一彰先生が考案された、口呼吸を鼻呼吸に改善するための体操です。

やり方は次の4つの動作を順番にくり返すだけ。

1.「あー」と口を大きく開く
2.「いー」と口を大きく横に広げる
3.「うー」と口を強く前に突き出す
4.「べー」と舌を突き出して下に伸ばす


ポイントは、声を出すことよりも「口の形を思いきり大きく動かすこと」です。

声を出しにくい場所では、口の形だけでも十分に効果があります(参考:みらいクリニック「あいうべ体操」)。

1日30セットが目安。分けて行ってもOK

考案元では、1〜4を1セットとして1日30セットを目安に毎日続けることがすすめられています。

「30回も!」と驚かれるかもしれませんが、真剣にやるとかなり疲れる体操なので、朝・昼・晩の食後に10回ずつ、というように分けて行うほうが続けやすいとされています。

あごの関節に痛みがある方は、回数を減らすか「いー」「うー」だけをくり返すなど、無理のない範囲で行ってくださいね。

なぜ「あいうべ体操」が歯並びに良いの?

「お口の体操と歯並びに、どんな関係があるの?」と思われた方も多いはずです。

ここが今日いちばんお伝えしたいところです。

「お口ぽかん」と口呼吸が歯並びを乱してしまう

歯並びは、実は「外側からの唇や頬の力」と「内側からの舌の力」がつり合ったところに落ち着きます。

ところが口がいつも開いている「お口ぽかん(口唇閉鎖不全)」の状態が続くと、この力のバランスが崩れてしまいます。

唇が歯を押さえる力が弱くなり、前歯が前に出やすくなったり、歯が並ぶスペースが足りなくなったりすることがあるのです。

さらに、口で呼吸する「口呼吸」が習慣になると、鼻というフィルターを通さずに空気がのどへ届くため、風邪をひきやすくなったり、お口の中が乾いてむし歯や歯ぐきのトラブルが増えたりしやすくなります。

お子さんのお口、テレビを見ているときにポカンと開いていませんか?

ぜひ一度、そっと観察してみてください。

舌が上あごに届くと、あごが育つ

もうひとつの鍵が「舌の位置」です。舌の正しい位置は、上あごにぴたっとくっついている状態。

この位置に舌があることで、上あごが内側からやさしく押し広げられ、歯が並ぶスペースが育っていきます。

反対に舌が下がった「低位舌(ていいぜつ)」の状態が続くと、上あごが広がりにくくなってしまいます。

あいうべ体操の「べー」は、この舌の力を鍛えるための動作です。

唇・頬・舌をまとめて動かすことで、歯並びの土台となるお口の環境を整えていく——これがあいうべ体操が歯並びに良いとされる理由なのです。

効果は研究でも確かめられています

「本当に効果があるの?」という疑問は当然だと思います。

実は、日本の大学による研究でその効果が報告されています。

幼稚園児123人を1年間追いかけた研究

鹿児島大学の研究グループは、鹿児島県内の幼稚園に通う3〜4歳の子ども123名に毎朝36セットのあいうべ体操を1年間続けてもらい、体操を行わない123名と比較しました。

その結果、体操を行ったグループでは唇を閉じる力(口唇閉鎖力)がより大きく増加しました。

とくにもともと口唇閉鎖力が弱かったお子さんで、その差ははっきりと表れています。

さらに横顔の形を比べると、体操グループは上下の唇が引き締まる傾向を示したのに対し、体操をしなかったグループは唇がより前に出る傾向、つまり「お口ぽかん」が悪化する傾向が見られました(参考:鹿児島大学「子どもの"お口ぽかん"に対するお口の体操の効果を明らかに」)。

毎日の小さな積み重ねが、確かな変化につながるのですね。

日本の子どもの約3割が「お口ぽかん」

新潟大学などが行った全国規模の疫学調査では、日本の子どもたちの30.7%が日常的に「お口ぽかん」の状態を示していたことが報告されています。

しかも、この状態は自然に良くなることが期待しにくい可能性があるとも指摘されています(参考:新潟大学 研究成果「子どもの"お口ぽかん"の有病率を明らかに」)。

3人に1人となると、決して他人事ではありませんよね。だからこそ、気づいた今から始めることに意味があるのです。

親子で楽しく続けるコツ

どんなに良い体操も、続かなければ効果は表れません。

ここでは長続きさせるための工夫をご紹介します。

「毎日の習慣」とセットにする

いちばんのコツは、すでにある習慣にくっつけてしまうことです。

「朝の歯みがきのあと10回」「お風呂で湯ぶねに入りながら10回」「寝る前に10回」というように、時間を決めてしまえば忘れにくくなります。

そして何より効果的なのが、お家の方も一緒にやることです。

大人が変な顔をしてみせると、お子さんは大喜びで真似してくれます。

「どっちが大きく口を開けられるかな?」と競争にしたり、カレンダーにシールを貼って達成感を味わえるようにしたりするのもおすすめです。

親子のスキンシップの時間にもなりますよ。

効果を焦らないでください

口のまわりの筋肉は、一朝一夕には変わりません。

先ほどの研究も1年という期間をかけています。

数日で結果が出なくても「効かない」と思わずに、まずは3か月続けてみてください。

気づいたときには、お子さんの口元が変わってきているはずです。

大切なお願い:体操だけで歯並びが「治る」わけではありません

最後に、歯科医師としてどうしてもお伝えしておきたいことがあります。

お口の機能を育てることと、矯正治療は別のもの

あいうべ体操をはじめとするお口のトレーニングは、食べる・話す・呼吸するといったお口の働きを育てるためのものです。

日本歯科医学会も、こうした状態を「口腔機能発達不全症(こうくうきのうはったつふぜんしょう)」として位置づけ、機能を育てる大切さを示しています(参考:日本歯科医学会「口腔機能発達不全症に関する基本的な考え方」)。

一方で日本小児歯科学会は、口腔機能を育てる治療と矯正治療は目的が異なるものであり、混同しないよう注意を呼びかけています(参考:日本小児歯科学会「口腔機能発達不全の治療に関する重要なお知らせ」)。

つまり、あいうべ体操は「歯並びが乱れにくい土台をつくる」ためのものであって、すでにあるガタガタを直接並べ直すものではない、ということです。

お子さんの歯並びやお口ぽかんが気になったら、まずは今のお口の状態を知ることから始めてみませんか?

お子さん一人ひとりで、必要なアプローチは変わってきます。

小川歯科医院では、成長段階に合わせてご家庭でできる取り組みを一緒に考え、必要な場合は適切な時期の治療をご提案しています。

流山市平和台・鰭ヶ崎エリアで小児歯科や子どもの歯並びについてお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

スタッフ一同、心よりお待ちしております!

おやつ選びでアゴを育てる?歯並びに良い食べ物・悪い食べ物

こんにちは!流山市平和台にある小川歯科医院院長の小川です!

「うちの子の歯並び、なんだかガタガタしてきたかも……」「アゴが小さいと言われたけれど、どうすればいいの?」——そんなお悩みはありませんか?

実は、毎日のおやつ選びが、お子さんのアゴの育ちと歯並びに思っている以上に関わっています。

今回は、子どもの歯並びを育てるおやつの選び方と、気をつけたい食べ物・食べ方について、わかりやすくお話しします。

お子さんの「食べる力」は、乳歯から永久歯へ生えかわる時期にぐんぐん育ちます。

今日から取り入れられるヒントばかりですので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

おやつは「第4の食事」!アゴを育てる大切なチャンス

まずお伝えしたいのは、子どものおやつは「ごほうび」や「お楽しみ」だけではない、ということです。

子どものおやつは栄養補給の大切な時間

小さなお子さんは胃が小さく、1回の食事でとれる量が限られています。

そのため、3回の食事だけでは必要なエネルギーや栄養素が足りず、それを補う「第4の食事」としておやつが位置づけられています。

つまり、おやつは「何を食べさせてもいい自由時間」ではなく、栄養と、お口の育ちを支える大事な時間なのです。

ここで何を選ぶかが、お子さんのアゴと歯並びに少しずつ影響していきます。

現代の食事は「やわらかい」が当たり前?

ハンバーグ、カレー、パスタ、パン、スナック菓子——現代の子どもたちが口にする食べ物は、昔と比べてやわらかいものが増えました。

やわらかい食べ物は噛む回数が少なくて済むため、あごやお口まわりの筋肉を使う機会がどうしても減ってしまいます。

日本小児歯科学会も、乳歯が生えそろう幼児期には「よく噛むよう促す食べ物の大きさやかたさ」が大切であり、学齢期にはかたさや弾力のある食べ物で噛む経験を積むことが必要だと提言しています(参考:日本小児歯科学会「『食育』推進についての提言」)。

おやつは1日1〜2回ある習慣ですから、ここを見直すだけでも噛む回数はぐっと増やせますよ。

なぜ「噛むこと」がアゴと歯並びを育てるの?

「よく噛みましょう」とはよく言われますが、それが歯並びにどうつながるのでしょうか。

少し詳しく見てみましょう。

噛む力があごの骨と筋肉を刺激する

しっかり噛むという動作は、あごの骨とその周囲の筋肉に適度な刺激を与えます。

骨は、使われることで丈夫に育つ性質を持っています。

歯がきれいに並ぶためには、歯が並ぶだけの「スペース」が必要ですが、そのスペースをつくるのが、しっかり育ったあごなのです。

逆に噛む機会が少ないままだと、歯が並ぶスペースが不足し、歯が重なって生えてくる「叢生(そうせい)」——いわゆるガタガタの歯並びにつながることがあります。

よく噛むと唾液が増えてむし歯予防にも

噛むことのメリットは、あごの発達だけではありません。

よく噛むと唾液がたくさん出ます。

唾液には、食べかすを洗い流す、酸で溶けはじめた歯を修復する(再石灰化)、細菌の働きを抑えるなど、お口を守るたくさんの働きがあります。

さらに、厚生労働省は「ひと口30回噛む」ことをすすめる「噛ミング30(カミングサンマル)」という取り組みを推進しており、よく噛むことは早食いや肥満の予防にもつながると報告されています(参考:e-ヘルスネット「速食いと肥満の関係」)。

噛むことは、歯並びにも全身の健康にも良いことづくめなのですね。

歯並びに良いおやつ・気をつけたいおやつ

では、具体的にどんなおやつを選べばよいのでしょうか。

ご家庭で選びやすい形で整理してみました。

アゴを育てる「噛みごたえのあるおやつ」

おすすめは、自然に噛む回数が増える食べ物です。

•さつまいも・とうもろこし・枝豆:素材そのままで噛みごたえがあり、食物繊維も豊富
•りんご・梨・かたゆでにんじんスティック:前歯でかじり取る動きが身につきます
•小魚・チーズ・ナッツ類(年齢に注意):カルシウムがとれて噛む回数も増えます
•おにぎり・煮干し入りのおやつ:甘みが少なく、食事の補いにもなります


特に「前歯でかじり取る」という動きは、丸ごとの果物や大きめに切った野菜でしか経験できません。

小さく切りそろえすぎず、あえて大きめのままお皿に出してみるのも良い方法です。

むし歯リスクが高い「気をつけたいおやつ」

一方で、注意したいのは砂糖が多く、歯にくっつきやすいおやつです。

キャラメル、ソフトキャンディ、グミ、クッキー、砂糖の多いジュースや乳酸菌飲料などは、歯の溝や歯と歯の間に長くとどまりやすく、むし歯の原因になりやすいと言われています。

世界保健機関(WHO)も、むし歯や肥満の予防の観点から、砂糖などの遊離糖類の摂取を総エネルギー量の10%未満、できれば5%未満に抑えることを推奨しています(参考:農畜産業振興機構「砂糖と健康」解説)。

もちろん「絶対に食べてはいけない」ということではありません。

大切なのは、毎日の習慣にしないことと、後でご紹介する「食べ方」です。

甘いおやつを選ぶ日には、キシリトールなどの代用甘味料を使ったお菓子も選択肢になります。

代用甘味料は甘みがあってもむし歯の原因になりにくく、間食に向いていると説明されています(参考:8020推進財団「むし歯を予防する“代用甘味料”って何?」、日本歯科医師会 テーマパーク8020「キシリトールについて」)。

「硬ければ硬いほど良い」は間違いです

ここで、ひとつ大切な注意点があります。

「アゴを育てるなら、とにかく硬いものを食べさせればいい」と考えてしまう方がいらっしゃいますが、これは誤解です。

極端に硬いもの——氷、あめ玉を噛み砕く、かたい骨せんべいなどを無理に噛ませると、乳歯が欠けたり、あごの関節に負担がかかったりすることがあります。

歯科の専門家向けの資料でも、単に硬いものを食べれば顎が育つという単純な話ではなく、その子の発達段階に合った食べ物を「よく噛んで食べる」ことが重要だと整理されています(参考:日本歯科医学会「子どもの食の問題に関するよくある質問と回答」)。

目指したいのは「硬さ」ではなく「噛む回数」。

適度な歯ごたえがあり、しっかり噛まないと飲み込めない食べ物こそが理想です。

お子さんのおやつ、いつも同じものになっていませんか?ぜひ一度、噛みごたえという視点で見直してみてくださいね。

おやつの「食べ方」が歯並びとむし歯を左右します

実は、何を食べるかと同じくらい——場合によってはそれ以上に大切なのが、どう食べるかです。

時間を決めて、ダラダラ食べない

お口の中は、食べ物が入るたびに酸性に傾き、歯の表面が溶けはじめます。

その後、唾液の力で少しずつ元に戻っていくのですが、ダラダラと食べ続けていると、この「元に戻る時間」がなくなり、歯が溶けっぱなしの状態が続いてしまいます。

おやつは「1日1〜2回、時間を決めて」が鉄則です(参考:母子健康協会「むし歯にならない食べ方 〜時間を決めて食べましょう」)。

むし歯のなりやすさは、砂糖の「量」よりも口に入る「回数」に強く影響されると考えられています。

飲み物選びも忘れずに

おやつと一緒に出す飲み物も見直しポイントです。

ジュースやスポーツドリンク、乳酸菌飲料には想像以上の砂糖が含まれています。

おやつのおともは、お茶か水が基本。

これだけでも、1日の砂糖の量はぐっと減らせます。

姿勢を整えるともっと噛める

意外に思われるかもしれませんが、食べるときの姿勢も噛む力に直結します。

イスに座ったとき、足の裏が床や足台にぺったんとつくと体が安定し、しっかり噛む力が出せます。

おやつのときも、テレビを見ながら立ち歩きではなく、テーブルについて座って食べる習慣をつけてあげましょう。

今日から始められる、おやつ習慣の見直し

最後に、ご家庭ですぐに実践できるポイントをまとめます。

まずはこの3つから

1.おやつの時間を決める:「3時に1回」と決め、その時間以外は水かお茶に
2.噛みごたえのある素材を1つ加える:さつまいも、りんご、小魚など、市販のお菓子に置き換えなくても「プラス1品」でOK
3.食べた後は、うがいか歯みがきを:完璧でなくても、口の中をさっぱりさせる習慣が大切です


すべてを一度に変える必要はありません。まずは1つ、続けられそうなことから始めてみてください。

毎日のおやつは1年で数百回。その積み重ねが、数年後のお子さんの歯並びとお口の健康をつくっていきます。

お子さんの歯並びやアゴの育ち、おやつの選び方でお困りのことがありましたら、どうぞお気軽に小川歯科医院にご相談ください。

お子さん一人ひとりの成長段階に合わせて、ご家庭での食べ方の工夫を一緒に考えていきます。

流山市平和台・鰭ヶ崎エリアで歯医者さんをお探しの方、お子さんのお口のことが気になる方は、ぜひ一度お越しくださいね。

スタッフ一同、心よりお待ちしております!

歯を抜かない小児矯正?姿勢と骨格を整える「床矯正」の秘密

こんにちは!流山市平和台にある小川歯科医院院長の小川です!

「小児矯正って、やっぱり歯を抜かないといけないの?」——診療室でよくいただくご質問です。

歯を抜かない矯正、いわゆる非抜歯での治療をご希望される保護者の方はとても多くいらっしゃいます。

その選択肢のひとつとしてよく耳にするのが「床矯正(しょうきょうせい)」という方法です。

今回は、床矯正とはどんな治療なのか、そして装置と同じくらい大切な「姿勢」と「骨格」の話まで、できるだけ正直に、わかりやすくお話しします。

良いところだけでなく、限界や注意点もきちんとお伝えしますので、ぜひ最後までお付き合いください。

そもそも「歯を抜かない小児矯正」ってどういうこと?

「抜歯」と聞くとドキッとしますよね。でも、なぜ矯正で歯を抜くことがあるのか、その理由を知ると、子どものうちにできることが見えてきます。

抜歯が必要になる本当の理由は「スペース不足」

矯正治療で歯を抜くのは、歯が悪いからではありません。

ほとんどの場合、あごの大きさに対して歯が並びきらない、つまりスペースが足りないことが理由です。

永久歯は乳歯よりひとまわり大きいため、あごの育ちが足りないと、生えてきた永久歯が重なったり、ねじれたり、前に飛び出したりします。

これが「叢生(そうせい)」=ガタガタの歯並びです。

大人になってからこのスペース不足を解消しようとすると、あごの成長はすでに終わっているため、歯を抜いて場所をつくるしか方法がなくなってしまうことがあります。

子どもの矯正は「並べる」より「育てる」

一方、成長期のお子さんには、大人にはない大きな武器があります。

それがあごの骨がまだ成長する余地を残しているということです。

小児矯正(第1期治療)の目的は、歯を1本ずつきれいに並べることではなく、歯が並ぶための土台=あごを健全に育て、永久歯が自然に並びやすい環境を整えることにあります。

この考え方を「咬合誘導(こうごうゆうどう)」と呼びます。

土台づくりがうまくいけば、結果として将来の抜歯を避けられる可能性が高まる——これが「歯を抜かない小児矯正」の考え方です。

お子さんの歯並びが気になり始めた今こそ、土台を見直す絶好のタイミングかもしれませんね。

床矯正ってどんな装置?できること・できないこと

ここからが本題です。「床矯正」という言葉、ネットで検索されたことがある方も多いのではないでしょうか。

取り外しできるプレートで歯列を広げる

床矯正装置は、プラスチックのプレート(床)とワイヤー、そして真ん中のネジで構成された、取り外しのできる装置です。

保護者の方やお子さん自身がネジを少しずつ回すことで装置がじわじわと広がり、狭くなっていた歯列(歯の並ぶアーチ)にスペースをつくっていきます。

食事や歯みがきのときに外せるのでむし歯のリスクを抑えやすく、見た目の負担が少ないこと、比較的お子さんの負担がやさしいことがメリットです。

ただし裏を返せば、装着時間を守れなければ効果は出ません。

1日の装着時間が短いお子さんでは、なかなか計画どおりに進まないこともあります。

正直にお伝えしたい、床矯正の限界

ここは大切なところなので、はっきりお伝えします。

床矯正は万能ではありません。

日本臨床矯正歯科医会は、拡大床について「適応症例は限られる」「歯の移動としてはあごの骨そのものを大きくするのではなく歯を外側に傾斜させる動きが主体である」「過度な拡大や後戻りに注意が必要」といった見解を示しています(参考:日本臨床矯正歯科医会「本会の矯正歯科治療に関する考え方」)。

つまり、どんなお子さんにも床矯正を使えばうまくいく、という単純な話ではないのです。


また、子どものうちに治療を始めれば必ず最終結果が良くなるとも限りません。

上顎前歯が突出したお子さんを対象とした国際的な研究レビュー(コクラン・レビュー)では、早期に治療を始めたグループと、成長してから一気に治療したグループとで最終的な歯並びの結果に大きな差はなかった一方、早期治療には前歯をぶつけてケガをするリスクを減らす効果があったと報告されています(参考:Cochrane「Orthodontic treatment for prominent upper front teeth in children」)。

早く始めることには意味がありますが、「早ければ早いほど何でも良くなる」わけではない、ということですね。

だからこそ、お子さん一人ひとりの成長段階と歯並びのタイプを見極めた診断が何より大切なのです。

装置だけでは足りない!土台をつくる「姿勢」と「骨格」

さて、ここが小川歯科医院がいちばんお伝えしたいポイントです。

床矯正を含む小児矯正がうまくいくかどうかは、装置そのものよりも、毎日の姿勢とお口の使い方に大きく左右されます。

猫背とお口ポカンが、骨格の育ちを止めてしまう

猫背になって頭が前に突き出ると、下あごが後ろ下方に引かれ、口が開きやすくなります。

いわゆる「お口ポカン(口唇閉鎖不全)」の状態です。

口が開いたままだと、舌が本来あるべき位置——上あごの天井にぴたっとついた状態——から落ちてしまいます。

実は、この舌が内側から上あごを押し広げる力こそが、上あごの横幅を育てる大切な力なのです。

舌が下がり、頬の筋肉が外から押し続けると、上あごは幅が狭いまま、高く狭いアーチ状に育ってしまいます。
新潟大学などによる全国調査では、日本の子どものおよそ30.7%にお口ぽかんがみられ、自然には改善しにくい可能性が指摘されています(参考:新潟大学「子どもの"お口ぽかん"の有病率を明らかに」)。

食べる・話す・呼吸するといったお口の働きが年齢どおりに育っていない状態は「口腔機能発達不全症(こうくうきのうはったつふぜんしょう)」と呼ばれ、歯科でしっかり向き合うべき対象とされています(参考:日本歯科医学会「口腔機能発達不全症に関する基本的な考え方」)。

装置で歯列を広げても、お口ポカンや舌の位置が変わらなければ、後戻りしやすくなってしまうのです。

足の裏が床につくと、噛む力が変わります

もうひとつ、意外と見落とされがちなのが食事中の足元です。

強く噛みしめるとき、私たちは無意識に足で床を踏みしめています。

試しに、足を浮かせた状態と床につけた状態で噛み比べてみてください。

足がついているほうが、はるかに力を入れやすいはずです。

イスに座ったときに足がぶらぶら浮いていると体が安定せず、あごに力が伝わらず、噛む回数も自然と減ってしまいます。

噛むという刺激は、あごの骨と筋肉を育てる最大の原動力。

日本小児歯科学会も、噛む・すりつぶすという動きを通してお口の機能が段階的に育つことを示しています(参考:日本小児歯科学会「『食育』推進についての日本小児歯科学会からの提言」)。

お子さんの食事中の足元、ぶらぶらしていませんか?

ご家庭で今日からできる、3つの土台づくり

むずかしいことは必要ありません。装置をつける前でも、つけている最中でも、効果を底上げしてくれる習慣をご紹介します。

① 食事の姿勢を整える

足の裏が床にぺったんとつくこと、おなかとテーブルの間にこぶし1つ分のすき間があくこと、腕を下ろしたときにひじが90度くらいになること。

この3つが目安です。

足が届かないときは足台を置いてあげましょう。

しっかりした空き箱や踏み台でも十分代用できます。

② 噛みごたえのあるひと品をプラスする

毎食すべてを硬いメニューにする必要はありません。

根菜のきんぴら、切り干し大根、かため野菜スティック、するめなどを「ひと品だけ」加えるだけでも噛む回数は増えます。

食材を大きめに切る、加熱時間を少し短くする、といった工夫も効果的です。

③ 鼻で呼吸し、口を閉じる練習をする

お口ポカンが気になる場合は、唇を閉じる筋肉やあいうべ体操などのお口のトレーニングを親子で取り入れてみましょう。

ただし、鼻づまりが原因で口が開いている場合は、まず耳鼻科で鼻の通りを診てもらうことが先決です。

アレルギー性鼻炎やアデノイド肥大が隠れていることも少なくありません。

お口の機能を育てる取り組みは、早い時期ほど効果を発揮しやすいとされています(参考:日本小児歯科学会「口腔機能発達不全の治療に関する重要なお知らせ」)。

こんなサインがあれば、一度ご相談ください

次のようなサインが見られたら、一度お口の中と姿勢を診せていただくと安心です。

•前歯が重なって生えてきた、乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきた
•いつも口が開いている、寝ているときにいびきをかく
•食べるのが極端に速い(または遅い)、硬いものを嫌がる
•食事中にいつも足がぶらぶらしている、猫背で食べている
•片側だけで噛んでいる、いつもほおづえをついている


床矯正が向いているお子さんもいれば、別のアプローチのほうが適しているお子さんもいます。

大切なのは「どの装置を使うか」ではなく、「お子さんの成長のどこに課題があるのか」を正確に見極めることです。

当院では、歯並びだけでなく、姿勢・呼吸・食べ方まで含めて全体を拝見したうえで、必要な場合にだけ装置をご提案しています。

もちろん、「今はまだ様子を見ましょう」というご説明になることもあります。

まとめ:装置は道具、育てるのは毎日の習慣

歯を抜かない小児矯正の鍵は、魔法のような装置ではありません。

あごという土台を、成長の力を借りて健やかに育てること。

床矯正はそのための有効な道具のひとつですが、適応には限りがあり、正しい診断と、姿勢・呼吸・噛み方といった毎日の習慣があってこそ力を発揮します。

逆に言えば、ご家庭でできることがこんなにたくさんある、ということでもあります。

今日の夕ごはんから、足の裏と噛む回数、そっと意識してみてくださいね。

お子さんの歯並びや姿勢、お口ポカンのことで気になることがありましたら、どうぞお気軽に小川歯科医院までご相談ください。

「まだ矯正するほどではないかも」という段階でのご相談こそ大歓迎です。

流山市平和台・鰭ヶ崎エリアで歯医者さんをお探しの方も、まずはお気軽にお声かけください。

スタッフ一同、お子さんの健やかな成長を心から応援しています。

ご来院を心よりお待ちしております!

キレイな歯並びの土台は「正しい姿勢」と「噛む力」から

こんにちは!流山市平和台にある小川歯科医院院長の小川です!

「うちの子の歯並び、このままで大丈夫かな…」と気になっていませんか?
実は、キレイな歯並びをつくる土台は、歯そのものよりも「正しい姿勢」と「噛む力」にあります。
歯は、あごという土台の上に並ぶもの。その土台がしっかり育っていなければ、歯はきれいに並ぶことができません。
そして、あごを育てるために欠かせないのが、毎日の食事でしっかり噛むこと、そしてその噛む力を引き出す正しい姿勢なのです。今回は、「姿勢」と「噛む力」がなぜ歯並びの土台になるのか、そしてご家庭で今日からできる工夫を、わかりやすくご紹介します。

ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

キレイな歯並びは「あごの育ち」で決まる

歯並びというと、つい歯の形や向きに目が行きがちですが、実はもっと大切なのが「歯が並ぶ場所(スペース)」です。

歯が並ぶスペースは、あごの大きさで決まる

永久歯は、乳歯よりもひとまわり大きな歯です。

そのため、あごが十分に育っていないと、生えてくる永久歯が並びきらず、重なったり、ねじれたり、前に飛び出したりしてしまいます。

これがいわゆる「叢生(そうせい)」、いわゆるガタガタの歯並びです。

つまり、歯並びが乱れる大きな原因のひとつは、歯が大きすぎることではなく、あごの成長が足りないこと。

土地が狭ければ、どんなに立派な家も窮屈に建て込んでしまうのと同じですね。

あごを育てるのは「使うこと」=噛むこと

では、あごはどうすれば育つのでしょうか。

答えはとてもシンプルで、「よく使うこと」です。

筋肉と同じで、あごの骨やお口まわりの筋肉も、しっかり使われることで発達していきます。
日本小児歯科学会も、離乳期から学童期にかけて、噛む・すりつぶすといった動きを通してお口の機能が段階的に育っていくことを示しています(参考:日本小児歯科学会「『食育』推進についての日本小児歯科学会からの提言」)。

特に1歳半ごろからは、あごを横に動かして食べ物をすりつぶす動きが現れ、第一大臼歯が生えそろう小学校低学年ごろには、噛む力やすりつぶす力がぐんと高まります。

この時期に「しっかり噛む経験」を積めるかどうかが、数年後の歯並びを大きく左右するのです。

現代の子どもは「噛む回数」が減っています

「うちの子、ちゃんと食べているから大丈夫」——そう思われるかもしれません。

ですが、食べている量ではなく「噛んでいる回数」に目を向けると、少し心配なことが見えてきます。

やわらかい食事が噛む力を奪っている

ハンバーグ、パスタ、カレー、パン——現代の食卓には、やわらかくて食べやすいメニューがたくさん並びます。

おいしくて手軽な一方で、あまり噛まずに飲み込めてしまうのが難点です。

一回の食事あたりの噛む回数は、昔の食事に比べて大幅に減っているといわれています。

噛む回数が減れば、あごやお口まわりの筋肉に加わる刺激も減り、土台となるあごの成長にブレーキがかかってしまいます。

また、幼児期の「早食い」や「丸のみ」といった食べ方のクセは、その後の生涯の食習慣にまで影響することが指摘されています(参考:日本小児歯科学会「『食育』推進についての日本小児歯科学会からの提言」)。

よく噛むと、こんなにいいことが

よく噛むことのメリットは、あごの発育だけではありません。

噛むことで唾液がたくさん出て、食べ物の消化を助け、お口の中を洗い流してむし歯を防いでくれます。

さらに、脳が活発に働く、少ない量でも満腹感が得られて食べすぎを防げる、といった効果も知られています(参考:農林水産省「ゆっくり食べる」)。

反対に早食いの習慣は肥満と関係することも報告されています(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「速食いと肥満の関係」)。

噛むことは、歯並びにも全身の健康にもうれしい、いちばん身近な健康習慣なのですね。

お子さんの食事、何回くらい噛んでいるか、一度そっと数えてみませんか?

姿勢が崩れていると、噛む力は出せません

ここでもうひとつの土台、「姿勢」のお話です。

実は、どんなに噛みごたえのある食事を用意しても、姿勢が崩れていると、その力は十分に発揮できません。

足の裏が浮いていると、あごに力が伝わらない

ぐっと強く噛むとき、私たちは無意識に足で床を踏みしめています。

試しに、足を浮かせた状態と床につけた状態で噛みしめ比べてみてください。

足がついているほうが、はるかに力を入れやすいはずです。

お子さんも同じで、イスに座ったときに足がぶらぶら浮いていると、体が安定せず、あごにしっかり力が伝わりません。

結果として噛む回数も減り、あごを育てるチャンスを逃してしまうのです。

食事のときの足元、実は歯並びを支える「縁の下の力持ち」なんですね。

猫背・お口ポカンが歯並びを乱す

姿勢の崩れは、噛む力だけでなく、お口の形そのものにも影響します。

猫背で頭が前に突き出ると、下あごが下方に引かれて口が開きやすくなり、いわゆる「お口ポカン(口唇閉鎖不全)」の状態になります。

口が開いたままだと舌が本来の位置(上あごにぴたっとついた状態)から落ちてしまい、内側から上あごを押し広げる力が働かなくなります。

この状態が続くと、歯が並ぶスペースが育ちにくくなってしまうのです。

新潟大学などの全国調査では、日本の子どものおよそ30.7%に「お口ぽかん」がみられ、自然には改善しにくい可能性も指摘されています(参考:新潟大学「子どもの“お口ぽかん”の有病率を明らかに」)。

食べる・話す・呼吸するといったお口の働きが年齢どおりに育っていない状態は「口腔機能発達不全症(こうくうきのうはったつふぜんしょう)」と呼ばれ、近年は歯科でしっかり向き合う対象になっています(参考:日本歯科医学会「口腔機能発達不全症に関する基本的な考え方」)。

今日からできる!歯並びの土台づくり3つの習慣

むずかしいことは必要ありません。毎日の食卓でできる、小さな工夫からはじめてみましょう。

① 食事の姿勢を整える

まずはイスとテーブルの高さの見直しから。

足の裏が床にぺったんとつくこと、おなかとテーブルの間にこぶし1つ分のすき間があくこと、腕を下ろしたときにひじが90度くらいになること——この3つが目安です。

足が床に届かない場合は、足台を置いてあげましょう。市販の足置きでなくても、しっかりした空き箱や踏み台で代用できます。

体が安定するだけで、噛む回数は自然と増えていきますよ。

② 噛みごたえのある食材を取り入れる

毎食すべてを噛みごたえのあるメニューにする必要はありません。

いつもの献立に、根菜のきんぴら、切り干し大根、するめ、かため野菜スティック、玄米ごはんなどを「ひと品プラス」するだけで十分です。

食材を大きめに切る、加熱時間を少し短くするなど、切り方や火の通し方を変えるだけでも噛む回数は増えます。

「ひと口30回」を家族の合言葉にして、ゲーム感覚で楽しんでみるのもおすすめです。

③ 姿勢を崩す生活習慣を見直す

スマートフォンやタブレットを長時間下を向いて見ていると、頭が前に出た姿勢が習慣になります。

使う時間を決めて、画面はできるだけ目の高さに近づけてあげましょう。

また、ほおづえをつく、いつも同じ向きで横向きに寝る、片側だけで噛む——こうしたクセは、あごや歯に片側だけ力をかけ続け、歯並びやかみ合わせのゆがみにつながることがあります。

「お口ポカン」が気になる場合は、口を閉じる筋肉を鍛える簡単なお口の体操を親子で取り入れるのも効果的です。

気になるサインがあれば、早めのご相談を

姿勢と噛む力は、どちらも今日から整えられる「歯並びの土台」です。

とはいえ、あごの成長には時期があり、お子さんによって適したタイミングやアプローチは異なります。

硬いものを嫌がる、食べるのが極端に速い(遅い)、いつも口が開いている、食事中に足がぶらぶらしている——こうしたサインがあれば、一度歯科で見せていただくと安心です。

お口の機能を育てる取り組みは、早い時期ほど効果を発揮しやすいとされています(参考:日本小児歯科学会「口腔機能発達不全の治療に関する重要なお知らせ」)。

まとめ:土台が育てば、歯並びも育ちます

キレイな歯並びは、歯を並べることだけでつくられるものではありません。

正しい姿勢で体を安定させ、しっかり噛んであごを育てる——この毎日の積み重ねこそが、お子さんの一生の歯並びを支える土台になります。

今日の夕ごはんから、足の裏と噛む回数、ちょっと意識してみてくださいね。

お子さんの姿勢や噛む力、歯並びのことで気になることがありましたら、どうぞお気軽に小川歯科医院にご相談ください。

お子さん一人ひとりの成長に合わせて、ご家庭での取り組み方を一緒に考えていきます。

流山市平和台・鰭ヶ崎エリアで歯医者さんをお探しの方も、まずはお気軽にお声かけください。

スタッフ一同、お子さんの健やかなお口の育ちを心から応援しています。ご来院を心よりお待ちしております!

お家でできる!子どもの姿勢とお口の筋肉を育てる簡単トレーニング

こんにちは!流山市平和台にある小川歯科医院院長の小川です!

「うちの子、気づくとお口がポカンと開いている」
「姿勢が悪くて猫背が気になる」

——そんなお悩みはありませんか?

実はこの2つ、まったく別のことのようでいて、子どもの姿勢とお口の筋肉は深くつながっています。

今回は、ご家庭で今日からできる、姿勢とお口の筋肉を育てる簡単トレーニングをご紹介します。

特別な道具はいりません。親子で楽しみながら続けられる方法ばかりですので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

お子さんの姿勢とお口の筋肉は、乳歯から永久歯に生えかわる大切な時期にぐんぐん育ちます。

この時期の毎日のちょっとした習慣が、数年後のお口の健康を大きく左右すると言っても言い過ぎではありません。

なぜ姿勢とお口の筋肉はつながっているの?

「歯医者さんなのに、どうして姿勢の話?」と思われるかもしれません。

でも、お口まわりの筋肉と全身の姿勢は、実はとても密接な関係にあるのです。

猫背とお口ポカンの意外な関係

人の頭は体重の約1割ほどの重さがあると言われています。

猫背になって頭が前に突き出た姿勢が続くと、あごが下がって口が開きやすくなり、いわゆる「お口ポカン(口唇閉鎖不全
)」の状態を招きやすくなります。

口が開いたままだと、鼻ではなく口で呼吸する「口呼吸」の癖がつきやすくなってしまいます。

逆に、口呼吸で口まわりの筋肉が弱くなると、姿勢を支える力にも影響が出ると考えられています。

つまり、姿勢とお口はお互いに影響し合っているのですね。

舌の正しい位置を知っていますか?

お子さんの舌は今、どこにありますか?

実は、舌の正しい位置は「上あごにぴたっとくっついている状態」です。

この位置に舌があることで、上あごが内側から押し広げられ、歯が並ぶスペースが育っていきます。

ところが、お口ポカンや口呼吸が続くと、舌が下がった「低位舌(ていいぜつ)」という状態になりやすく、あごの発達や歯並びにも影響することがわかっています。

お口の筋肉をしっかり育てることは、きれいな歯並びを育てる土台づくりでもあるのです。

お口の筋肉が育たないとどうなるの?

「お口ポカンくらい、そんなに気にしなくても……」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、放っておくといくつかの心配ごとにつながることがあります。

口呼吸が引き起こすトラブル

鼻には、空気中のほこりやウイルスをフィルターのように取り除き、湿り気を与える大切な働きがあります。

ところが口呼吸になると、この鼻のフィルターを通さずに直接のどへ空気が届くため、風邪をひきやすくなったり、口の中が乾いてむし歯や歯ぐきのトラブルが増えたりしやすくなります。

さらに、いびきや睡眠の質、集中力にも影響することがあると指摘されています。

お子さんの健やかな成長のためにも、鼻でしっかり呼吸できる力を育てたいですね。

「口腔機能発達不全症」という言葉

近年は、食べる・話す・呼吸を助けるといったお口の働きが年齢相応に育っていない状態を「口腔機能発達不全症(こうくうきのうはったつふぜんしょう)」と呼び、歯科でしっかり向き合うようになっています。

硬いものを避ける、食べるのが極端に速い・遅い、いつも口が開いている、といったサインが目安になります(参考:日本歯科医学会「口腔機能発達不全症に関する基本的な考え方」)。

ここで大切なのは、これは歯並びを直接治すものではなく、あくまで「お口の機能を育てる」ことが目的だという点です(参考:日本小児歯科学会からのお知らせ)。

トレーニングと生活習慣の見直しが中心になります。

お子さんのお口、ポカンと開いていないか、ちょっと気にかけてみてくださいね。

お家でできる!簡単トレーニング3つ

ここからが本題です。

ご家庭で気軽にできるトレーニングを3つご紹介します。

どれも道具いらずで、遊びの延長として取り入れられますよ。

1. お口の筋肉を鍛える「あいうべ体操」

口呼吸を鼻呼吸へ改善する体操として広く知られているのが「あいうべ体操」です。

やり方はとてもシンプルで、「あー」と口を大きく開き、「いー」と口を横に大きく広げ、「う
ー」と口を強く前に突き出し、「べー」と舌を思いきり下に出す——この4つを繰り返すだけ。

考案元では、1日30セットを目安に続けることがすすめられています(参考:みらいクリニック「あいうべ体操」)。

最初は少し疲れるので、朝・昼・晩に分けて10回ずつでも大丈夫。

声を出さずに口の形だけ大きく動かすのがコツです。

2. 姿勢を整える「足の裏ぺったん」

食事のときの姿勢も、お口の筋肉を育てる大切なポイントです。

イスに座ったとき、足がぶらぶらしていませんか?

足の裏が床(または足台)にぺったんとつくと、体が安定して、しっかり噛む力が出ます。

テーブルとイスの高さを見直し、足がつかない場合は足台を置いてあげましょう。

背すじをすっと伸ばして「グー1つ分」おなかとテーブルをあけるのが目安です。

3. よく噛んで食べる習慣

やわらかい物ばかりでなく、少し歯ごたえのある食材を取り入れて、しっかり噛む機会を増やしてあげましょう。

よく噛むことは、あごやお口まわりの筋肉を育て、唾液をたくさん出してむし歯予防にもつながります。

「ひと口30回」を合言葉に、家族みんなでよく噛むことを楽しんでみてくださいね。

トレーニングを続けるコツ

どんなに良いトレーニングも、続かなければ効果は出にくいもの。

楽しく習慣化する工夫が何より大切です。

遊び感覚で、親子いっしょに

「あいうべ体操」は、お子さんひとりでやるより、お家の方が一緒に変な顔をして笑い合いながらやると長続きします。

歯みがきの後、お風呂の中など、毎日の習慣とセットにすると忘れにくくなりますよ。

カレンダーにシールを貼って「できたね!」と褒めてあげるのも効果的です。

効果はすぐには表れませんが、毎日の小さな積み重ねが、お子さんのお口と姿勢をしっかり育てていきます。

お子さんのお口ポカンや姿勢、歯並びが気になったら、どうぞお気軽に小川歯科医院にご相談ください。

お子さん一人ひとりの成長に合わせて、ご家庭での取り組み方を一緒に考えていきます。

流山市平和台で、お子さんの健やかなお口の育ちをスタッフ一同、心から応援しています。

まずはお子さんの「今」の状態を知ることから始めてみませんか?

ご来院を心よりお待ちしております!

うちの子、もしかして猫背?歯並びへの影響と今すぐできるチェック法

こんにちは!流山市平和台にある小川歯科医院院長の小川です!

「うちの子、最近やたらと猫背が気になる…」と感じたことはありませんか?

実は子どもの猫背は、見た目や肩こりだけの問題ではなく、歯並びにも深く関わっているのです。

「歯医者さんがどうして姿勢の話を?」と思われるかもしれませんが、姿勢とお口は、私たちが思っている以上に密接につながっています。

今回は、子どもの猫背が歯並びに与える影響と、ご家庭で今すぐできるチェック法をできるだけわかりやすくご紹介します。

ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

なぜ猫背が歯並びに影響するの?

頭の重さは体重の約1割もある

意外に思われるかもしれませんが、人間の頭は体重の約10%もの重さがあると言われています。

体重20kgのお子さんなら、頭だけで約2kgということですね。

姿勢がよいときは、この重い頭を背骨がまっすぐ支えてくれています。

ところが猫背になって頭が前に突き出ると、首やあごの筋肉がその重さを引っ張られる形で支え続けることになり、お口まわりの筋肉にも負担がかかってしまうのです。

前かがみの姿勢が「お口ポカン」を招く

頭が前に出た姿勢が続くと、下あごが下へ引っ張られて口が開きやすくなります。

これがいわゆる「お口ポカン(口唇閉鎖不全)」の状態です。

口が開いたままだと、鼻ではなく口で息をする「口呼吸」の癖がつきやすくなります。

さらに、口が開くと舌が本来あるべき位置(上あごにぴたっとくっついた状態)から下へ落ちてしまう「低位舌(ていいぜつ)」になりがちです。

舌には内側から上あごを押し広げ、歯が並ぶスペースを育てる大切な役割があるため、この力が働かないと歯並びが乱れやすくなってしまうのです。

お子さんのお口、テレビを見ているときやゲームに夢中なとき、ポカンと開いていませんか?

一度そっと観察してみてくださいね。

猫背と口呼吸が招くお口のトラブル

全国調査でわかった「お口ぽかん」の子は約3割

「お口ポカンくらい、そんなに心配いらないのでは?」と思われるかもしれません。

ですが、これは決してめずらしいことではなく、放っておくと心配なサインでもあります。

新潟大学などが行った日本で初めての大規模な全国疫学調査では、日本の子どものおよそ30.7%が日常的に「お口ぽかん(口唇閉鎖不全)」の状態だったことが報告されています。

しかも、この状態は自然には改善しにくい可能性があると指摘されています(参考:新潟大学「子どもの“お口ぽかん”の有病率を明らかに」)。

つまり、気づいてあげて、生活習慣から整えてあげることがとても大切なのです。

口呼吸はむし歯・歯並びのリスクにも

鼻には、空気中のほこりやウイルスをフィルターのように取り除き、湿り気を与える働きがあります。

ところが口呼吸になると、この鼻の働きを通さずに直接のどへ空気が届くうえ、口の中が乾いて唾液が減ってしまいます。

唾液にはお口を洗い流し、むし歯を防ぐ役割があるため、口呼吸が続くとむし歯や歯ぐきのトラブルが増えやすくなります。

また、口呼吸や指しゃぶり、姿勢のクセなどが重なると、上の前歯が前に出る「出っ歯(上顎前突)」や、かみ合わせの乱れにつながることもあります。

近年は、食べる・話す・呼吸するといったお口の働きが年齢どおりに育っていない状態を「口腔機能発達不全症(こうくうきのうはったつふぜんしょう)」と呼び、歯科でしっかり向き合うようになっています(参考:日本歯科医学会「口腔機能発達不全症に関する基本的な考え方」)。

「たかが姿勢」と思わず、気になるサインがあれば早めにチェックしてあげたいですね。

次に、ご家庭でできる簡単なチェック法をご紹介します。

おうちでできる!猫背&お口セルフチェック法

姿勢のチェックポイント

まずは、壁を使った簡単なチェックからやってみましょう。

かかと・お尻・背中・後頭部を壁につけて、まっすぐ立ってもらいます。

このとき、後頭部が自然に壁につかず、あごを上げないとつかない場合は、頭が前に出た猫背ぎみのサインです。

あわせて、次のようなクセがないかも見てあげてください。

ほおづえをつく、テレビやゲームのときに体が斜めにかたむく、いつも同じ向きで横向き寝やうつ伏せ寝をする、といったクセは、あごや歯に片側だけ圧力をかけ続け、歯並びに影響することがあります。

食事のときに足がぶらぶらしていないかもポイントです。

お口のチェックポイント

次に、お口まわりのサインです。

安静にしているときに口がポカンと開いている、唇がいつも乾いてガサガサしている、食べるときにクチャクチャと音を立てる、寝ているときにいびきをかく、話すときに舌がよく見える——こうしたサインは、お口の筋肉がうまく使えていなかったり、口呼吸になっていたりする可能性を示しています。

ひとつでも当てはまるものがあれば、少し気にかけてあげてくださいね。

鹿児島大学の解説でも、お口ぽかんはさまざまな全身のサインと関わることが紹介されています(参考:鹿児島大学「子どもの口唇閉鎖不全(お口ぽかん)はなぜ問題なの?」)。

今すぐできる!姿勢と歯並びを守るヒント

足の裏「ぺったん」で座る

姿勢を整える第一歩は、座り方の見直しです。

イスに座ったとき、足の裏が床(または足台)にぺったんとつくと、体が安定して背すじが伸びやすくなります。

足がぶらぶらしていると体が不安定になり、猫背やかみ合わせの乱れにつながりやすくなります。

テーブルとイスの高さを見直し、足がつかない場合は足台を置いてあげましょう。

背すじをすっと伸ばして、おなかとテーブルの間は「グーひとつ分」あけるのが目安です。

生活習慣を見直して、よく噛もう

スマートフォンやタブレットを長時間見ていると、頭が下がって猫背になりがちです。

使う時間を決めて、画面は目の高さに近づけてあげましょう。

また、やわらかい物ばかりでなく、少し歯ごたえのある食材を取り入れて「ひと口30回」を合言葉によく噛む習慣をつけると、あごやお口まわりの筋肉が育ちます。

口呼吸を鼻呼吸へ導く体操として知られる「あいうべ体操」を親子で取り入れるのもおすすめです(参考:みらいクリニック「あいうべ体操」)。

毎日の小さな積み重ねが、お子さんの姿勢とお口をしっかり育てていきます。

気になったら早めに歯科へご相談を

猫背と歯並びは、一見関係がなさそうで、実は深くつながっています。

とはいえ、ご家庭だけで「これは大丈夫?」と判断するのはなかなか難しいものです。

お子さんの猫背やお口ポカン、歯並びが気になったら、どうぞお気軽に小川歯科医院にご相談ください。

お子さん一人ひとりの成長に合わせて、ご家庭での取り組み方を一緒に考えていきます。

まずはお子さんの「今」の状態を知ることから始めてみませんか?

流山市平和台で、お子さんの健やかなお口の育ちを、スタッフ一同心から応援しています。

ご来院を心よりお待ちしております!

集中力もアップ!?子どもの姿勢と歯並びを整えるメリット

こんにちは!流山市平和台にある小川歯科医院院長の小川です!

「勉強していてもすぐに集中が切れてしまう」
「食事中に姿勢が崩れて猫背になっている」

——そんなお子さんの様子が気になったことはありませんか?

実はこうしたお悩みは、子どもの姿勢や歯並びと深くつながっていることがわかってきています。

姿勢と歯並びを整えることは、見た目やお口の健康だけでなく、集中力や毎日の元気にもうれしい影響をもたらしてくれます。

今回は、子どもの姿勢と歯並びを整えるメリットについて、歯科医の視点からわかりやすくお話ししますね。

姿勢・歯並び・集中力は一本の線でつながっている

一見バラバラに見える「姿勢」「歯並び」「集中力」。

でも、この3つはお口の働きを通じてしっかりとつながっています。

猫背が歯並びに影響するしくみ

人の頭は体重の約1割ほどの重さがあるといわれています。

猫背になって頭が前に突き出た姿勢が続くと、あごが下がって口が開きやすくなり、いわゆる「お口ポカン(口唇閉鎖不全)」の状態を招きやすくなります。

口が開いたままだと、鼻ではなく口で呼吸する「口呼吸」の癖がつきやすくなります。

口呼吸になると舌の位置が下がり、上あごが本来受けるはずの舌や唇からの力のバランスが崩れて、出っ歯や乱ぐい歯、開咬(かいこう=前歯がかみ合わない状態)などの歯並びの乱れにつながることが指摘されています(参考:ライオン歯科衛生研究所「子どもの口呼吸の原因と歯並びの関係」(小児歯科専門医監修))。

つまり、姿勢の乱れが、お口を通じて歯並びにまで影響していくのです。

口呼吸と集中力の関係

猫背で胸や肺が圧迫されると呼吸が浅くなり、口呼吸にもつながりやすくなります。

鼻には、空気中のほこりやウイルスをフィルターのように取り除き、湿り気を与える大切な働きがありますが、口呼吸ではこの働きを通さずに空気がのどへ届いてしまいます。

さらに、口呼吸はいびきや睡眠の質の低下を招くことがあり、睡眠が浅くなると日中の集中力にも影響すると考えられています。

しっかり鼻で呼吸できることは、実は勉強や遊びに集中する力の土台にもなっているのですね。

お子さんが勉強中にお口を開けていないか、少し気にかけてみてくださいね。

歯並びを整えるとこんなメリットがある

歯並びを整えることには、見た目がきれいになる以上のたくさんのメリットがあります。

ここでは代表的なものをご紹介します。

しっかり噛めて脳も元気に

歯並びやかみ合わせが整うと、食べ物をバランスよくしっかり噛めるようになります。

よく噛むと脳が刺激されて血行がよくなり、脳に十分な栄養と酸素が届いて働きが活発になるといわれています(参考:神奈川県歯科医師会「噛むことが大切な4つの理由」)。

よく噛むことの効用は、8020推進財団の「ひみこのはがいーぜ」という標語でも広く伝えられており、脳の発達
や学習をつかさどる部分の活性化にもつながると紹介されています(参考:ロッテ 噛むこと研究室「ひみこの歯がいーぜ」)。

しっかり噛めるお口は、集中力や学びを支える大切な力なのです。

むし歯や歯周病になりにくい

歯がデコボコに重なっていると、歯ブラシが届きにくい場所ができて汚れがたまりやすくなります。

歯並びが整うと歯みがきがしやすくなり、むし歯や歯ぐきのトラブルの予防にもつながります。

毎日のケアがラクになることは、お子さん自身の「自分でお口を守る力」を育てることにもなります。

発音や表情にもよい影響

前歯のすき間や大きな出っ歯があると、発音がしづらかったり、口を閉じにくかったりすることがあります。

歯並びが整うことで、はっきりとした発音や自然な笑顔にもつながり、お子さんの自信を後押ししてくれます。

歯並びが気になる方は、ぜひ一度お気軽にご相談くださいね。

早めのケアが大切な理由

「永久歯が生えそろってから考えればいい」と思われがちですが、実は子どもの時期だからこそできることがたくさんあります。

あごが育つ時期を味方につける

子どものあごや顔まわりの骨は、成長とともにぐんぐん育っていきます。

この成長の力を上手に利用できるのが、乳歯から永久歯へと生えかわる時期の大きな強みです。

姿勢や呼吸、お口の使い方といった土台をこの時期に整えておくことで、歯が自然に並びやすい環境づくりを後押しできます。

生活習慣の見直しが土台になる

歯並びは、指しゃぶりやお口ポカン、片側だけで噛む癖、姿勢の乱れなど、毎日の習慣の影響を受けます。

近年は、食べる・話す・呼吸するといったお口の働きが年齢相応に育っていない状態を「口腔機能発達不全症(こうくうきのうはったつふぜんしょう)」と呼び、歯科でしっかり向き合うようになっています(参考:日本小児歯科学会からのお知らせ)。

まずは生活習慣を見直すことが、きれいな歯並びと元気な毎日の土台になります。

お家で今日からできる姿勢とお口のケア

歯科での取り組みと合わせて、ご家庭でできる簡単なケアもとても効果的です。

無理なく続けられるものから始めてみましょう。

食事のときは「足の裏ぺったん」

イスに座ったとき、足がぶらぶらしていると体が安定せず、しっかり噛む力が出にくくなります。

足の裏が床や足台にぺったんとつくように高さを調整し、背すじをすっと伸ばして食べる習慣をつけましょう。

よく噛んで食べることは、あごとお口の筋肉を育てる何よりのトレーニングになります。

鼻呼吸を助ける「あいうべ体操」

口呼吸を鼻呼吸へ改善する体操として知られているのが「あいうべ体操」です。

「あー」「いー」「うー」と口を大きく動かし、「べー」と舌を思いきり下に出す——これを繰り返すだけ。

考案元では1日30セットを目安にすすめられています(参考:みらいクリニック「あいうべ体操」)。

歯みがきの後やお風呂の中など、毎日の習慣とセットにすると続けやすいですよ。

親子で一緒に笑いながら取り組んでみてくださいね。

お子さんの姿勢や歯並び、お口ポカンが気になったら、どうぞお気軽に小川歯科医院にご相談ください。

お子さん一人ひとりの成長に合わせて、歯並びを整えるための最適な時期やご家庭での取り組み方を一緒に考えていきます。

流山市平和台で、お子さんの健やかな成長とすこやかな笑顔を、スタッフ一同心から応援しています。

まずはお子さんの「今」のお口の状態を知ることから始めてみませんか?

ご来院を心よりお待ちしております!

正しい姿勢でごはんを食べる!足の裏を床につけるのが大切な理由

こんにちは!流山市平和台にある小川歯科医院院長の小川です!

お子さんがごはんを食べているとき、その「姿勢」に注目したことはありますか?

実は、食事のときの姿勢、とくに「足の裏が床についているかどうか」は、しっかり噛む力やお口の発達に深く関わっているのです。

「歯医者さんなのに、どうして姿勢や足の話?」と思われるかもしれませんね。

でも、正しい食事姿勢は、お子さんのお口と全身の健やかな成長を支える、とても大切な土台なのです。

今回は、「足の裏を床につける」ことがなぜそんなに大切なのか、そしてご家庭でできる姿勢の整え方を、わかりやすくご紹介します。

ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

食事のときの姿勢、足の裏はどこにありますか?

まずは、お子さんが食事をしている場面を思い浮かべてみてください。

背すじはピンと伸びていますか?

そして——足の裏は、床や足台にちゃんとついているでしょうか?

足がぶらぶらしていませんか?

大人用のイスやハイチェアにお子さんが座ると、足が床に届かず、ぶらぶらと宙に浮いてしまうことがよくあります。

実はこれ、とてももったいない状態なんです。足が浮いていると体が安定せず、背中が丸まったり、体が左右にかたむいたりしやすくなります。

ぐらぐらと不安定な姿勢のままでは、食事に集中しにくく、しっかり噛むことも難しくなってしまいます。

「足の裏を床につける」が噛む力のカギ

食事姿勢の基本は、「足の裏をしっかり床(または足置き)につける」ことです。

足がぺったんと接地して、ふんばれる体勢になっていると、体全体に力が入りやすくなり、あごにもしっかり
力が伝わって、よく噛めるようになります(参考:homeal「食事の環境を整える 椅子選びと理想の姿勢」)。

「足の裏なんて、噛むことと関係あるの?」と思われるかもしれませんが、実は縁の下の力持ちのように、お口の働きをしっかり支えてくれているのですね。

なぜ足の裏を床につけると良いの?

「足を床につけるだけで、そんなに変わるの?」と不思議に思われるかもしれません。

ここでは、その理由をもう少しくわしくお話しします。

足がふんばれると噛む力がしっかり出る

私たちが硬いものをぐっと噛むとき、実は無意識に足で床を踏みしめて力を入れています。

試しに、足を浮かせた状態と、床にしっかりつけた状態で、ぐっと歯を噛みしめてみてください。

足がついているときのほうが、力を入れやすいと感じるはずです。

お子さんも同じで、足の裏が接地していると、あごにしっかり力が伝わり、噛む力を十分に発揮できるようになります。

よく噛むことは、あごやお口まわりの筋肉を育て、きれいな歯並びの土台づくりにもつながる大切な習慣です。

姿勢が安定すると咀嚼回数も増える

不安定な姿勢で食べると、噛む回数(咀嚼回数)が少なくなってしまうことが、歯科大学などの研究でも報告されています。

背すじが伸びて体が安定した姿勢のほうが、よく噛めることがわかっているのです(参考:社会福祉法人奉優会「咀嚼と足底接地」)。

よく噛むことには、唾液がたくさん出てむし歯を防いだり、脳が活発に働いたり、食べすぎを防いだりと、たくさんの良いことがあります(参考:農林水産省「ゆっくり食べる」)。

姿勢を整えることは、こうしたメリットをしっかり引き出す第一歩なのですね。

足がつかないとどんな心配があるの?

「少しくらい足が浮いていても、大丈夫じゃない?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、足がつかない食事が習慣になると、いくつか気になることが出てくることがあります。

噛む力・お口の発達への影響

足が浮いた不安定な姿勢が続くと、しっかり噛めない状態が習慣になり、あごやお口まわりの筋肉が十分に育ちにくくなることがあります。

食べる・噛むといったお口の働きが年齢相応に育っていない状態は「口腔機能発達不全症(こうくうきのうはったつふぜんしょう)」と呼ばれ、近年、歯科でしっかり向き合うようになっています(参考:日本歯科医学会「口腔機能発達不全症に関する基本的な考え方」)。

硬いものを避ける、食べるのが極端に速い・遅い、といったサインがある場合は、食事の姿勢も一度見直してみるとよいかもしれません。

集中力や全身の発達にも

足の裏がしっかり床につくと体が安定し、食事に集中しやすくなります。

逆に、足底を床につけないままの食事が習慣化すると、運動能力の発育に支障が出やすくなる可能性も指摘されています(参考:社会福祉法人 奉優会「咀嚼と足底接地」)。

食事の姿勢は、お口だけでなく、お子さんの全身の成長にもつながっているのですね。

お子さんの食事の様子、ちょっと気にかけてみてくださいね。

お家でできる!正しい食事姿勢の整え方

ここからは、ご家庭ですぐに実践できる「正しい食事姿勢」の整え方を具体的にご紹介します。

特別な道具はほとんど必要ありません。

足台を使って足の裏をぺったん

イスに座ったときにお子さんの足が床に届かない場合は、ぜひ「足台」を用意してあげましょう。

市販の足置きはもちろん、しっかりした空き箱や踏み台、雑誌を重ねたものでも代用できます。

大切なのは、足の裏全体がぺったんと台につき、ひざが自然に曲がる高さに合わせてあげることです。

足がしっかり支えられるだけで、姿勢がぐっと安定しますよ。

テーブルとイスの高さの目安(こぶし1つ・ひじ90度)

イスとテーブルの高さも、姿勢を左右する大事なポイントです。

目安は、椅子に深く座ったときに、おなかとテーブルのあいだに「こぶし1つ分」のすき間があくくらい。

そして、腕を自然におろしたときに、ひじの角度が90度くらいになる高さがちょうどよいとされています(参考:homeal「食事の環境を整える 椅子選びと理想の姿勢」)。

成長に合わせて座面や足置きの高さを調整できるイスを選ぶと、長く使えて便利です。

テーブルに対してまっすぐ座り、体を正面に向けてあげることも忘れずに。

よく噛む習慣とセットで

正しい姿勢が整ったら、ぜひ「よく噛んで食べる」ことも意識してみてください。

やわらかいものばかりでなく、少し歯ごたえのある食材を取り入れると、自然と噛む回数が増えます。

「ひと口30回」を合言葉に、家族みんなでよく噛むことを楽しんでみましょう。

姿勢とよく噛む習慣がそろえば、お子さんのお口はぐんぐん育っていきます。

食事のときに姿勢が気になったら、ぜひ今日から足台を試してみてくださいね。

まとめ:正しい姿勢で、元気なお口を育てましょう

食事のときに「足の裏を床につける」——たったこれだけのことですが、しっかり噛む力を引き出し、お口や全身の健やかな発達を支える、とても大切なポイントです。

イスやテーブルの高さを見直し、足がつかなければ足台を用意してあげる。

この小さな工夫の積み重ねが、数年後のお子さんのお口の健康を大きく育てていきます。

お子さんの食事の姿勢や噛む力、歯並びが気になったら、どうぞお気軽に小川歯科医院にご相談ください。

お子さん一人ひとりの成長に合わせて、ご家庭での取り組み方を一緒に考えていきます。

流山市平和台で、お子さんの健やかなお口の育ちを、スタッフ一同心から応援しています。

まずはお子さんの「今」の姿勢を、いっしょに見直してみませんか?ご来院を心よりお待ちしております!

スマホ首が「出っ歯」の原因に!? 悪い姿勢とお口のトラブルの意外な関係

こんにちは!流山市平和台にある小川歯科医院院長の小川です!

最近、「お子さんがいつも下を向いてスマホを見ている」「気づけば自分も猫背になっている」と感じることはありませんか?実はその姿勢、お口の中に大きな影響を与えているかもしれません。スマホ首(ストレートネック)と歯並び・噛み合わせには、意外にも深い関係があるのです。今回は、姿勢の悪化がどのように「出っ歯」や噛み合わせのズレを引き起こすのか、そしてご家庭でできる予防法について、わかりやすくお伝えしていきます。


スマホ首(ストレートネック)とは?まずは現代病の正体を知ろう


スマホ首ってどんな状態?

スマホ首とは、スマートフォンを長時間うつむいて使うことで生じる、首まわりの不調や姿勢の崩れのことを指します。本来、私たちの首の骨(頚椎)はゆるやかな前向きのカーブを描いていますが、スマホ首のように頭を前に傾ける時間が長くなると、この頚椎のカーブが徐々に失われ、まっすぐな状態(ストレートネック)になってしまいます。

スマートフォンが普及した今、大人だけでなくお子さんにも増えている現代病の一つです。「最近、肩こりがひどくなった」「子どもの姿勢が悪くなった気がする」と感じている方は、要注意かもしれません。


頭の重さが首にかける負担はこんなに大きい

人の頭の重さは、なんと体重の約10%(成人で約4〜6kg)もあります。これを細い首一本で支えているのですから、姿勢が悪くなると首への負担は計り知れません。低い位置にあるスマートフォンを覗き込むように見ていると首が曲がり、その角度が大きくなればなるほど、首にかかる負担は2倍、3倍、4倍と膨れ上がっていきます。

つまり、うつむいてスマホを見るだけで、首には何十kgもの負担がかかっていることになるのです。


なぜスマホ首が「出っ歯」や噛み合わせのズレを引き起こすの?


頭が前に出ると下アゴが後ろに引っ張られるメカニズム

ここからが本題です!スマホ首になると、頭が体よりも前に突き出した姿勢になります。すると、首や顎まわりの筋肉のバランスが崩れ、下アゴが後ろ方向に引っ張られるような状態になります。

下アゴが後退すると、相対的に上の前歯が前に出ているように見え、これが「出っ歯(上顎前突)」の状態を作り出してしまうのです。特に成長期のお子さんの場合、この状態が長く続くと、骨格そのものに影響を与えてしまうことがあります。

実際に、「ひと昔前の日本人と言えば、出っ歯・細い目でメガネをかけ・カメラを首に下げて猫背」というイメージがあったように、姿勢の悪さと出っ歯は古くから関連があるとされてきました。


噛み合わせの悪化は将来こんなトラブルにつながります

噛み合わせのズレは見た目だけの問題ではありません。ストレートネックは、頭痛や肩こり・首こりを招くリスク要因となるだけでなく、将来的には歯の噛み合わせの悪化や、誤嚥(食べものが気管に入ってしまうこと)を招くリスクも高めるとされています。

噛み合わせが悪くなると、次のようなトラブルが起こりやすくなります。

  • 食べ物をうまく噛みきれない
  • 顎関節症(口を開けると痛い・音が鳴る)になりやすい
  • 発音が不明瞭になる
  • 口呼吸になり、虫歯や歯周病のリスクが上がる
  • 将来的に誤嚥性肺炎のリスクが高まる

「最近、お子さんの口がいつも開いていませんか?」もしかすると、姿勢の影響でお口の機能に変化が起きているサインかもしれません。


子どもの成長期だからこそ要注意!姿勢と歯並びの深い関係


アゴの発育不足が出っ歯を招く

お子さんの歯並びは、アゴの成長と密接に関係しています。上顎前突(出っ歯)はアゴの発達の弱さが主な原因とされており、姿勢の悪化はこの「アゴの発育不足」に大きく関わってきます。

頭が前に出た姿勢が続くと、お口まわりの筋肉が正しく使われず、舌の位置も下がりやすくなります。本来、舌は上アゴにぴったりとついているのが正しい位置ですが、姿勢が崩れると舌が下がり、上アゴが十分に広がらなくなってしまうのです。


口呼吸との悪循環にも注意

スマホ首になると口呼吸になりやすく、口呼吸になるとさらにアゴの発育が妨げられる…という悪循環が生まれます。前歯が出ていることで口が閉まりにくくなり、唇が慢性的に乾燥したり、食事中にクチャクチャと音が出たりすることもあります。さらに、下アゴの成長が弱いお子さんの場合は、前かがみの姿勢や睡眠時無呼吸症候群といった症状にもつながることがあります。

「うちの子、いつもお口がポカンと開いているな」と感じたら、ぜひお気軽にご相談ください!早めに気づいてあげることが、将来のキレイな歯並びを守る第一歩になります。


今日からできる!正しい姿勢で歯並びを守る習慣


スマホやタブレットを使うときのコツ

ご家庭ですぐに実践できるポイントをいくつかご紹介します。

  • スマホは目の高さまで持ち上げて見る
  • 1時間に1回は画面から目を離し、首を回すストレッチをする
  • 寝転がってスマホを見ない
  • お子さんのタブレット学習は、スタンドを使って画面の高さを調整する

特にお子さんは大人以上に骨格が柔らかく、姿勢の影響を受けやすいです。リビングやお部屋の環境を見直すだけでも、姿勢改善に大きく役立ちます。


正しい姿勢を意識する3つのチェックポイント

毎日、鏡の前で次の3点をチェックしてみてください。

  • 横から見たとき、耳の穴・肩・くるぶしが一直線になっているか
  • アゴが前に突き出ていないか
  • 肩が内側に巻いていないか

これらを意識するだけでも、首やお口まわりの筋肉のバランスは大きく変わります。お子さんと一緒に楽しくチェックする習慣をつけてみてくださいね!


早めの歯科検診で「気づき」を大切に

姿勢や噛み合わせの問題は、早く気づけば気づくほど対処の選択肢が広がります。特に成長期のお子さんは、アゴの成長をうまく利用した治療が可能な時期でもあります。

「もしかして…」と思ったら、自己判断せずに歯科医師にご相談いただくのが安心です。当院では、お子さんの歯並びや姿勢のお悩みについて、丁寧にお話を伺っています。


まとめ:姿勢を整えることが、お口の健康への第一歩

スマホ首と「出っ歯」や噛み合わせのズレには、思っている以上に深い関係があります。姿勢が悪くなることで下アゴが後退し、噛み合わせがズレ、特に成長期のお子さんでは将来の歯並びにまで影響を及ぼす可能性があります。

毎日のちょっとした意識で、お口の健康は大きく変わります。「うちの子の歯並び、大丈夫かな?」「最近噛み合わせが気になる」と感じたら、ぜひ一度、流山市平和台の小川歯科医院までお気軽にご相談ください!お子さんから大人の方まで、一人ひとりのお悩みに寄り添ったご提案をさせていただきます。皆さまのご来院を、スタッフ一同心よりお待ちしております!

お口ポカンの原因は「猫背」?子どもの正しい成長を促す姿勢のチェックポイント

こんにちは!流山市平和台にある小川歯科医院院長の小川です!

お子さんがテレビを見ているときや勉強に集中しているとき、お口がポカンと開いていることはありませんか?「ただの癖だろう」「そのうち治るだろう」と思って見過ごしてしまいがちですが、実はこの「お口ポカン」は、お子さんの姿勢や全身の成長と深く関わっている大切なサインかもしれません。今回は、お口ポカンと猫背の意外な関係、そしてご家庭でできる姿勢のチェックポイントについて、流山市の小児歯科の視点から詳しくお伝えします。


お口ポカンは「ただの癖」ではありません


日本の子どもの約3割が「お口ポカン」状態

「うちの子だけかしら?」と心配されている親御さん、実はお口ポカンのお子さんは決して珍しくありません。新潟大学などが行った日本初の全国規模の疫学調査(全国66の小児歯科医院で定期的に受診している3歳から12歳までの子ども3,399人を対象に実施)によると、日本の子どもたちの実に30.7%が日常的に「お口ポカン」の状態を示していることがわかりました。この状態は年齢とともに増加する傾向があります。

つまり、3人に1人のお子さんが該当する、非常に身近な問題なのです。


正式名称は「口唇閉鎖不全症」

お口ポカンは、医学的には「口唇閉鎖不全症(こうしんへいさふぜんしょう)」と呼ばれます。これは、口を閉じる筋肉がうまく働かず、無意識のうちに口が開いてしまう状態のことです。口周りの筋肉が十分に発達していないと、常に口を閉じることができずにポカン口を引き起こします。ポカン口でいるとさらに筋肉の発達が遅れ、口唇閉鎖不全が悪化するという悪循環に陥ってしまうこともあります。

「成長すれば自然に治る」と思われがちですが、放っておくと症状が悪化することもあるため、早めに気づいてあげることが大切です。


お口ポカンが引き起こす「口呼吸」のリスク


虫歯や歯周病になりやすくなる

お口ポカンの状態が続くと、自然と口呼吸になってしまいます。口呼吸はお口の中を乾燥させ、お口の健康に大きな影響を与えます。口呼吸をしていると、口の中が乾燥しやすくなり、唾液には細菌を抑える働きがありますが、乾燥するとその力が弱まり、虫歯や歯周病になりやすくなります。

唾液は「天然の歯磨き粉」とも言われ、お口の中を守る大切な役割を担っています。乾燥してしまうと、この防御機能が働かなくなってしまうのです。


風邪や感染症にかかりやすくなる

口呼吸のもう一つの大きな問題が、感染症のリスクです。鼻の穴には鼻毛や粘膜があり、呼吸で吸い込んだ空気中に含まれるウィルスや病原菌、アレルギー物質を通しにくくする、フィルターの役割があります。しかし、口呼吸の場合、これらのウィルスや病原菌などが、直接に気管に入るため、風邪を引きやすかったり、インフルエンザなどの感染症にかかりやすくなったりします。

「うちの子、よく風邪を引くな…」と感じている親御さん、もしかすると口呼吸が関係しているかもしれませんよ。


歯並びにも影響が出る「低位舌」

口呼吸が続くと、舌の位置にも変化が現れます。正常な舌位置では舌が上顎を内側から押し広げる力となり、上の歯列が適度に拡がり良い形に発育します。一方、お口ポカンで舌が下がったまま(低位舌)になっていると、上顎への刺激が不足し歯の並ぶ土台(歯槽骨)が十分に広がりません。その結果、顎が狭く小さいまま成長し、歯が並びきらずガタガタに重なってしまうことがあります。

舌は「天然の矯正装置」とも呼ばれ、お口の成長にとって非常に重要な役割を果たしているのです。


意外な犯人は「猫背」だった!姿勢とお口の深い関係


猫背が顎の動きを邪魔する

ここからが今回のテーマの本題です。実はお口ポカンの原因として見落とされがちなのが、「姿勢の悪さ」、特に猫背なのです。猫背の姿勢では、顎が前方に出るため、食べ物を噛んだり、飲み込んだりする動作に支障をきたす場合があります。ストレートネックや肩こりの原因にもなることから、食事中はもちろん、普段の生活でも背筋をピンと伸ばすよう心がけましょう。

背中が丸まると顎が前に出て、自然と口が開きやすい姿勢になってしまいます。この姿勢が習慣化すると、舌の位置も下がり、お口ポカンや口呼吸の癖がついてしまうのです。


「足が床につかない」が大問題

特に小さなお子さんで見落とされがちなのが、食事中の「足の位置」です。足の裏を床や足置きにつけることが大切な理由は、足がしっかりと踏ん張れる体勢になっていることで、カラダ全体に力が入りやすくなるからです。咀しゃくもしっかりできるようになり、口の機能の発達も進みます。もし、お子さんが「ものをうまく噛むことができずに、そのまま飲み込んでしまっている」と感じることがあれば、足の裏がしっかり床や足置きについているかを確認してみてください。

足がぶらぶらしている状態では、体が安定せず、しっかり噛むことができません。その結果、お口周りの筋肉や骨格の発育に影響が出ることから、足は床や足台などにしっかりとつけるようにしましょう。これは子どもの食事中の基本となる姿勢です。


勉強中の姿勢も要チェック

食事中だけでなく、勉強中や読書中、ゲーム中の姿勢も大切です。長時間うつむいたり、背中を丸めたりしていると、顎が前に出て口が開きやすくなります。お子さんがリビングで宿題をしている姿、ぜひ一度横から見てあげてください。背中が丸まっていませんか?


ご家庭でできる!姿勢のチェックポイント


食事中のチェックリスト

ご家庭で簡単にできるチェックポイントをまとめました。お子さんの食事の様子を観察してみてください。

椅子に座ったときに、両足の裏がきちんと床について踏ん張れる、肘はテーブルに腕をのせて90度、ひざと腰も90度を目安にしましょう。小柄な方や子どもの場合は足元に台を置くなど工夫が必要です。

具体的には、以下の3点を確認してあげてください。

  • 両足の裏がぴったり床(または足置き)についているか
  • 膝と腰の角度がそれぞれ90度になっているか
  • 背筋が伸びていて、テーブルとの距離が拳1つ分くらいか

足が届かないお子さんには、踏み台や足置きを使って調整してあげましょう。これだけでも、噛む力やお口の発達に大きな違いが出てきます。


普段の生活でできる工夫

「気づいたら口が開いているよ」と優しく声をかけてあげることも効果的です。また、しっかり噛んで食べる習慣をつけることで、お口周りの筋肉が鍛えられます。歯ごたえのある食材(根菜類、お肉、おせんべいなど)を意識的に取り入れてみてください。

鼻づまりが原因で口呼吸になっているケースもあります。アレルギー性鼻炎などの症状がある場合は、耳鼻科の受診も併せて検討してみてくださいね。


お子さんのお口のこと、気になったらご相談ください

お口ポカンや姿勢の悪さは、毎日の生活の中で少しずつ改善できるものです。しかし、ご家庭での工夫だけでは難しいケースや、すでに歯並びや顎の発育に影響が出始めているケースもあります。

「うちの子、いつも口が開いている気がする」「食事中の姿勢が気になる」「将来の歯並びが心配」、そんな小さな気づきが、お子さんの健やかな成長を守る第一歩になります。お口ポカンは早めに対処することで、将来の歯並びや健康への影響を最小限に抑えることができますので、気になることがあればお気軽にご相談くださいね。


流山市平和台の小川歯科医院では、お子さんの成長段階に合わせた小児歯科のご相談を承っております。お口の中だけでなく、姿勢や生活習慣も含めて、お子さんにとって最適なアドバイスをさせていただきます。ご家族みなさまのお越しを、スタッフ一同心よりお待ちしております!